山梨DX推進支援コミュニティ 7月期イベントレポート

イベント概要

山梨県地域DX推進協議会さまと共同で、情報通信月間記念講演会を開催いたしました。
構成員企業であるNTT DXパートナー 代表取締役 長谷部 豊氏による講演、県内企業によるDXをテーマとしたパネルディスカッションを実施し、
県内企業がどうやってDXを進めているのか?どんなことが障壁になっているのか?について深く知ることができる内容となりました。

開催日時・開催場所

日時:2024年7月30日(火) 14:00~16:00
場所:山梨県立図書館 1F イベントスペース西面

イベント模様

<第一部> セミナー

これからの経営に求められるDX戦略 〜DXの本質、先行事例と実践に向けた進め方〜
講師:株式会社NTT DXパートナー 長谷部豊 氏


<セミナー内容要約>

・企業がDXに取り組む必要がある背景として、消費行動の変化/競争環境の変化/産業構造の変化を挙げ、それらの変化に対応し、「顧客・社会に
対して、新しい価値を創造し続ける」ことがDXの目的である
・中小企業はDXを「業務効率化」と「コスト削減」と捉えがちであり、本当は顧客に選ばれる魅力的な価値創造と独自の魅力で他社商品との価格競  
争を回避することにDXの力点を置くべき
・県内の事例として、ラッキー&カンパニーさまがデジタル技術(EC/SNS)を駆使し、ToBの卸売ビジネスからToCビジネスに転換し売上拡大に成功した例
経営戦略としてDXを推進し、従業員の負担軽減/競争力強化につながったササキさまの例を解説
・DXの推進方法として、、DXで実現したい未来(顧客価値の再確認・再定義)を設定することからスタートし、そこから業務プロセスやデジタル実装を設 
計する
・目の前の問題(煩雑な業務フロー、紙業務)の解決に終始してしまうと、現状の積み上げの未来にしか辿り着けない
・自社が目指す「顧客への提供価値」は、抽象度が高いまま終わらせずに、顧客から見て、他社との違いがわかるように、解像度をあげていく
・DXを推進していく道しるべとして、「DX認定」を紹介。ビジョンの策定や戦略策定など、DXに必要なプロセスが網羅された認定制度
・県内でも昭栄精機さまが取得しており、その取得過程を紹介

<第二部> 県内企業によるパネルディスカッション

《 パネリスト》 写真左から
・アシストエンジニアリング株式会社
 IT事業部 公益・教育事業部 地方創生推進事業部 部長
 秋山 恭平 氏
・オオタ総合食品株式会社 生産性管理部 課長代理 兼 仕入担当
 常田 雄一 氏
・株式会社内藤ハウス 経営管理本部経営管理部 部長
 島村 柊平 氏
・株式会社NTT DXパートナー 代表取締役
 長谷部 豊 氏

《 ファシリテーター 》 
株式会社グッドウェイ 代表取締役社長/
山梨中央銀行 地域DX実践アドバイザー 
藤野 宙志 氏

今回のパネルディスカッションでは、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)とその課題について、各参加者が意見を交わしました。

テーマ① DXに対する危機感(やらねければならない)の醸成について

オオタ総合食品 常田 雄一 氏
・多くの社員が危機感を抱いていない現状が問題とされており、社長自らが積極的にリーダーシップを発揮している。

アシストエンジニアリング株式会社 秋山 恭平 氏
・各部の部長クラスが部署横断で集まり、対応を検討し始めた
まずはやりたいこと/やれないことを明確にすることが重要と考えている

株式会社内藤ハウス 島村 柊平 氏
・高齢化や俗人的な業務への対策が必要で、個人的には危機感を感じた
各部門の責任者を巻き込んで、3年後を見据えた逆算によるマイルストーンの設定を実施

株式会社NTT DXパートナー 長谷部 豊 氏
・経営者と社員のどちらかに危機感がある企業がほとんど。自社の立ち位置を把握することが重要。
費用対効果の観点から、同業他社の見学なども有効と考えている。

テーマ② DXに取組むにあたり、重要と考える要素

オオタ総合食品 常田 雄一 氏
・最新事例の収集を重視し、展示会などを活用している。
トップダウンによる導入推進が重要と考える

アシストエンジニアリング株式会社 秋山 恭平 氏
・チャットツールの導入に1年をかけ、社内報や情報提供の仕組み化を進めた。
人がいなくても業務が回っていくことが重要

株式会社内藤ハウス 島村 柊平 氏
・時代の変化に対応し、いかに適用していくか 社長の発信も重要

<全体の結論>
各企業はデジタル化を推進し、DX推進に向けたアプローチを取っている。
パネラーのような若い人材の活用と、時代の変化に適応することが重要