山梨DX推進支援コミュニティ10月期 イベントレポート

イベント概要

前回ご好評いただきました、コミュニティ会員様限定のイベント
「第2回DX悩み人の集い-その悩み、コミュニティで解決しませんか-」を開催しました。

開催日時・開催場所

日時:2023年10月19日(木)
場所:タケダストリートベース(甲府市武田2-9-4)

イベント開催の目的

本イベントは、山梨DX推進支援コミュニティ会員企業(以下会員企業)のDX・デジタル化に関する悩みや相談事項を共有することで、DX・デジタル化を進めている企業様同士の「横の繋がりの構築」「共にDXを進める仲間づくり」を目指しております。
イベントには9社13名のコミュニティ会員企業様が集合し、DXへの悩みや課題をディスカッションしました。

参加企業様一覧)

会員企業様(順不同)
山梨ユニフォーム株式会社(1名)  株式会社ワイ・シー・シー(3名)
インフォテック山梨株式会社(1名) 東京電力パワーグリッド株式会社(1名)
中星工業株式会社(2名)    株式会社フォネット(1名) 昭栄精機株式会社(1名)
株式会社エンウィット(1名)    商工中金山梨支店(1名)  クラフトバンク株式会社(1名)

構成員企業(順不同)

株式会社山梨中央銀行      株式会社ウインテックコミュニケーションズ   甲府商工会議所   株式会社ワイ・シー・シー
NTT東日本 山梨支店   株式会社NTT DXパートナー

イベント内容

<第一部>自社のデジタル化/DX推進取り組み紹介 14:20~15:00

第一部では、会員企業であり、既存事業・ビジネスにデジタル化/DX推進を積極的に取り込んでいる株式会社ラッキーアンドカンパニー望月社長に自社のDX取り組みをご紹介いただきました。

(※マイクを持ち自社のデジタル化・DXの取り組みを話す望月社長)

講演では、「株式会社ラッキーアンドカンパニーとは?」というところから、「DXとは」、「デジタル化の時代の流れによるマーケットの変化」、「DXによるマーケットへの対応」についてお話しいただきました。望月社長のデジタル時代のマーケット変化に対する意識が非常に高い姿がとても印象的でした。

株式会社ラッキーアンドカンパニーはジュエリーのメーカー卸業が主な事業ドメインでしたが、ジュエリー業界のマーケット変化により、事業ドメインを拡張し、徹底的な差別化戦略をとられていました。
事業ドメインを拡張するために用いた手段がDXです。

株式会社ラッキーアンドカンパニーのDX戦略を大きく分けて3点挙げていただきました。

1.SNSを積極的に活用した営業
2.自社・モールのECサイトなどを活用した販売
3.ライブコマースや海外ECを活用した新規顧客の創出

望月社長が上記のDX戦略でもっとも大切にしているポイントは、
「社員」のDXと「社長」のDXを明確にすること。
「社長」のDXは、デジタルとデータのトランスフォーメーションではなく、「ディシジョン」 DX戦略を実行する決断のDXである。
という点に重きを置かれていました。
DXというとどうしても方法論に目線が行ってしまいがちですが、望月社長の「決断のDX」という言葉は非常に新鮮で、参考になると感じました。

また、DXは社内の業務改善まで、と考えがちですが、望月社長はDXで得たノウハウを新規事業へ展開していくことを見据えられていたのが印象的でした。
例えば、社内でのEC運営ノウハウ・EC開設のよる社外からの問い合わせ対応のノウハウなど、自社のDXを極力内製で行うことで様々なノウハウが蓄積されていきます。
これらを、DXを進めたい企業に展開し、対価を得ることでDXコンサルティングやEC運営代行などの新たな領域にビジネスを広げることが可能となります。

一方で、望月社長もDX推進するにあたり失敗を重ねながら改善していったそうです。
そのうえでの気づきを2点あげていただきました。

1.DXにより売り上げが増える・業務が改善される成功体験が必要
2.DXはスピード命

特にDXに対する望月社長のスピード感への意識はとても高く、多くの中小企業が参考にするべきと感じました。
DXを進めるためのシステム構築をいちいち外注して作るのではなく、GAFAが提供している市中のツールを従業員自身が使いこなす。そうすればビジネスへ対応するスピードは格段に上がるのだろうと思います。

講演終了後、本イベントにご参加いただいた他会員企業からご質問をいただきました。
質問内容としては、「新しいことを始める際のやりがい・モチベーションの持たせ方で意識したこと」や「今注目のしている新しいデジタル技術はあるか?」、「社長がチャレンジするときの判断基準を知りたい」など様々な内容の質問が出ました。特に共通していたのはご講演いただいた望月社長のデジタル技術に関する考え方や経営層におけるDXの推進の方法論について、熱心に吸収しようとしている姿が印象的でした。

(会員企業から望月社長へ質問をする様子)

ご質問内容や回答は、当コミュニティが導入している会員様用コミュニケーションツールである「FANTS」を活用いたしました。 

ぜひイベント未参加も皆様もご登録いただき、当日の様子を覗いてみてはいかがでしょうか。
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<第二部>DX/デジタル化の悩み共有座談会 14:40~16:00

第二部では、本イベントのメインセッションである、「DX/デジタル化の悩み」を共有する座談会を開催しました。
5名程度のグループに分かれ、参加している会員企業同士が自社のDX/デジタル化の悩みを素直にさらけ出して頂き、双方向で悩み・課題の解決策、方向性を語り合う場を設けました。

はじめにアイスブレイクとして、簡単な自己紹介と最近の失敗談をご共有いただきました。

失敗談をお互いに共有することにより、初対面の緊張がほぐれたように感じました。

次にDXの悩みについて以下、4つのトークテーマを中心にディスカッションしました。

DX推進における「意思決定(会社方針)」について
②DX推進における「進め方」について
③DX推進における「組織体制」について
④DX推進における「人材育成」について

~ここからは座談会中のお悩みやご意見をいくつか抜粋してご紹介させていただきます~

・DX担当部署だけでなく他部署横断でDXを推進すると必ず壁があるため進め方について悩みがある
・DX推進担当からのお願いは他部署からは軽く考えられてしまうためDXが進めない。
・Teamsなどのコミュニケーションツールを導入してはいるが社内で使用に対する抵抗感がまだある。
・自社内だけの努力ではどうしてもデジタル化できない領域がありボトルネックとなっていることが課題。

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上記に加えて、参加者の皆様に共通して、「人材採用・育成」が挙げられ、DX人材の「採用方法」について会員企業が課題として認識しており、お互いの経験・知見を交換し合いながら、活発なディスカッションが行われました。その中でも、SNS投稿やインターネットが好きかどうかを面接時の質問項目にしている会員様もいらっしゃり、とても興味深く感じました。

本イベントの最後には、今回の座談会を通じての気付きを会員様間でご共有いただきました。
登壇者へのご質問と同じく、FANTSを使用しご共有いただきました。
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(FANTSを使用して気づきを投稿いただいている様子)

その中のご意見をいくつか抜粋してご紹介させていただきます。

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・変化の速いデジタル技術をいち早く評価して、ビジネス課題にマッチングさせる方向を打ち出し、関係者の共感を得ることがDXを進めるうえで重要であることを学んだ。
・何をしたいのかというゴールが曖昧なことで、適任な人材を選定できない。デジタルに抵抗感のある人は少ないと思われるが、どのような人材を見つけるのかが課題であると感じた。
・世の中は目まぐるしく変化しているので、スピード感を持って対応していくことが大切であり常にリスクとプロフィットのバランスを考えて、投資するところは投資するのが重要であると学んだ。
・上層部と現場の意識が違うことが多いので、今何が現場で問題なのかしっかりと理解しながら、全員で良い方向に向かっていく姿勢が大切であることを学んだ。

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様々なご意見をFANTSへ投稿いただきましたが、会員様全体を通じて、デジタル社会のスピード感への対応やDXを推進してく上での課題感が明確になっていた印象を受けました。

今後も山梨DX推進支援コミュニティでは、中小企業が抱えるDXに関する悩みの解決をお手伝いさせていただく、各種イベントを毎月開催する予定です。ぜひご参加ください。

今後のイベント予定

DX推進者の集い

日時 :2023年11月16日(木)14:00〜16:30
場所 :甲府市内(調整中)