山梨DX推進支援コミュニティ 1月期 イベントレポート

イベント概要

毎度ご好評いただいております、コミュニティ会員様限定のイベント
「第5回DX悩み人の集い-その悩み、コミュニティで解決しませんか-」をオンラインとオフラインのハイブリットで開催しました。

開催日時・開催場所

日時:2024年1月24日(水)14:00-16:30
場所:タケダストリートベース(甲府市武田2-9-4) / ZOOM

イベント開催の目的

本イベントは、山梨DX推進支援コミュニティ会員企業(以下会員企業)のDX・デジタル化に関する悩みや相談事項を共有することで、DX・デジタル化を進めている企業様同士の「横の繋がりの構築」「共にDXを進める仲間づくり」を目指しております。
イベントには12社20名以上のコミュニティ会員企業様が集合し、近年よく耳にするkintoneというサイボウズ社のノーコードツールについて実際の体験会も含めたセミナーを開催しました。

参加企業様一覧)

会員企業様(順不同)

現地参加
株式会社山梨文化会館(1名)    株式会社はくばく(1名)
株式会社中家製作所(1名)        有限会社アクト・ワン(1名)        株式会社ネオシステム(1名)

オンライン参加
株式会社はくばく  武山工業株式会社 株式会社大直 
株式会社コイケ 株式会社馬場設計  株式会社デジタルアライアンス

イベント内容

<第一部>セミナー:kintoneの概要/特徴紹介 開発デモ 14:10-15:00

第一部では合同会社アクアビット長井様(以下、長井さま)にkintoneの概要/特徴、有効活用する上でのポイントについてのセミナー、開発のデモンストレーションを実施しました。
ご参加された皆様もkintoneについて関心が非常に高かったことが印象的でした。

(※kintoneの概要/特徴、有効活用する上でのポイントについて話す合同会社アクアビット長井様)

セミナーでは、そもそもkintoneとは何か?というところからご講演いただきました。
まずkintoneの特徴を簡単にご紹介いただきました。

■kintoneの特徴
1.業務システムアプリを必要な数だけ追加できる
2.データを共有し見える化できる
3.コミュニケーションをシンプルにできる
4.様々なデバイスからアクセスできる
5.外部サービスや基盤システムとの連携も可能
6.キントーンさえ見れば仕事を進められる

その中でも、「アプリに貯めたデータに対して、作業指示やコメント、アドバイスを書き込むことができる。そのため作業に関連する情報が分散せずに、一箇所に集約できる」という点が非常に優秀であると感じました。
このような機能により、実際の業務で活用されています!
・日・週報のデータによる業務内容を全社で共有できる
・問合せデータを共有して対応漏れを防止することができる
・対応履歴データを一覧化することで上司が状況を把握できる

次に、実際のkintone画面を用いて具体的な機能をご説明いただきました。
その中でもkintoneアプリストアに入りボタンを1つ押すだけでアプリを自作できることを実演いただきkintoneの手軽さを実感できました。 さらに長井様が1分間程度kintoneを触るだけでシステムを改修していた点には会員様からも感嘆の声が上がりました。

最後に長井様からkintoneの真価についてご紹介いただきました。
kintoneの真価は「kintoneはユーザと開発者が共創するツールである」という点にあるそうです。
近年は企業のDX化が必須となりつつあり、システム業者に任せきりにせず、ユーザも主体的にシステム構築に関わる必要が出てきています。
そんな中、kintoneはノーコード、ローコードツールのため、プログラミングの知識がなくてもシステム構築が可能であるためユーザ側の理解が必要となってきております。
そのため今回ご講演いただいた内容はすべての社会人に知っておいて欲しい内容であると感じました。

講演終了後、Web上でリアルタイムに質問や感想を走行できる「Slido」というツールを活用し、参加者がSlido上で質問し答えるなどの双方向のコミュニケーションを実施し、大変盛り上がりました。

質問・コメント内容としては、

①「今後ノーコード・ローコードツールを推進していくうえでの注意すべき点は?」
②「無料期間があっという間に過ぎてしまい有効に活用できていないのだが有効な活用方法を教えてほしい」

など様々な内容の質問が出ました。
特に②は非常によくある内容となっており、長井様からは「無料期間に入る前に、まずはしっかりとkintoneに関する情報を集めることをおススメする。いまはYoutubeやX上で豊富に情報があり、Xでハッシュタグをつけて悩みを投稿すればたくさんの人がアドバイスをくれる」との回答がありました。

<第二部>はくばく様kintone活用事例のご紹介 15:05-15:25

第二部では、実際にkintoneを活用されている株式会社はくばくの奥田雅也様(以下、奥田様)より自社での活用事例についてご紹介いただきました。

(株式会社はくばく 奥田様による講演の様子)

まず奥田様から自社でkintoneの導入経緯についてご紹介いただきました。
kintoneは1年の準備期間を設け2018年4月に導入が実現したそうです。
導入には情報システム担当者の研修や全社での使い方説明会などを積極的に実施することによりkintoneの利用を浸透させていったそうです。
これらのことから全社的に導入し活発的な利用をしてもらうにはしっかりとマインド醸成することで実際の業務でも活用できるようになるのだなと感じました。

次にkintone導入の目的についてご紹介いただきました。
ノーコード、ローコード開発ツールの導入目的は、

1.情報共有の“型”をつくりたい
2.現場による業務改善を推進したい
3.SaaSコストを圧縮したい

という3点があり、この目的を達成するために探したサービスで最も適したものがkintoneだったそうです。

次にkintoneに搭載されている各機能について実際の活用事例をいくつかご紹介いただきました。

【スペース機能での事例】
・気になった展示や学びを社内に共有
・特にお客様から多くお問い合わせいただいている内容の共有
・管理職が会議の議事録を要約して発信

【アプリ機能での事例】
・お客様からの問い合わせ管理
・IT部門への問い合わせ窓口開設
・マスタ登録申請(ワークフローをペーパーレス化)
・アルコールチェック報告

上記アプリ以外のもたくさんのアプリを社内で作成しており、なんと全アプリのうち58%がIT部門以外の部門の方々が作成したそうです。
ITの専門家でない人も簡単に作成できることが良くわかる数字だなと感じました。
上記以外にもIoT開発にもkintone を活用し工場管理等にも活用されているようです。

また奥田様の「現場を知っている人間が欲しいアプリを自作出来ることで有効な務改善を行うことができた点がkintoneを導入してよかった」というお話が非常に印象的でした。
対話会終了後、本イベントにご参加いただいた企業さまからご質問とコメントをslidoでいただきました。

質問・コメント内容としては、

・「どのくらいの人数が研修に参加しているのか、どのくらいの頻度で開催されているのか」
・「ガバナンス面やセキュリティ面でのコントロールはどのように整備していけばいいのか」
・「どんなきっかけでkintoneを導入したのか」

など様々な内容の質問が出ました。
参加者の皆様が、株式会社はくばく様がどのようにkintoneを使っているのかの具体例や導入までの流れについて熱心にご質問いただいていたことがとても印象的でした。

<第三部>kintoneの簡易的な開発体験会 15:40-16:15

第三部では、実際にkintoneの簡易的な開発体験を実施しました。
今回は実際にアンケートアプリの制作にチャレンジしました。
現地で体験いただいた会員様の半分以上はkintoneを初めて使用いただきましたが、皆様サクサクとアプリを作成いただいていたことが印象的でした。

(実際にアンケートアプリを作成している画面)

(実際にアンケートアプリを作成している様子)

上記のアプリはその点について、お互いの経験・知見を交換し合いながら、活発なディスカッションが行われました。
その中で、上記の作業を会員様同士で協力し実施していたことが非常に印象的で、今後もkintoneを通じて参加者様同士で更なる広がりがあると良いと思いました。

最後に、本イベントへのコメントを現地参加の方々からいただきました。
その中のご意見をいくつか抜粋してご紹介させていただきます。

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・実際に株式会社はくばく様の実例を知ることが出来たため自社内でも試してみたいと感じた。

・kintoneを使えば職種関係なく必要な業務改善を行うことが出来る点が非常に魅力的だった。

・kintoneはテンプレートが数多く用意されているためあまりプログラミングの知識に明るくなくてもアプリを作成できる点が非常に良いと思った。

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様々なご意見をいただきましたが、全体を通じて、kintoneの便利さに非常に関心を持っていただけた印象を受けました。

今後も山梨DX推進支援コミュニティでは、中小企業が抱えるDXに関する悩みの解決をお手伝いさせていただく、各種イベントを毎月開催する予定です。ぜひご参加ください。

今後のイベント予定

・DX推進者の集い
テーマ:DX認定を知る・学ぶ!
日時 :2024年2月21日(水)14:00〜16:30
場所:山梨県中小企業会館 3階 山梨県商工会連合会研修室 / ZOOM(オンライン)
<申し込みはこちら>

実際に県内でDX認定取得に挑まれている企業さまからお話をお伺いします!
ぜひご興味ある方はご参加ください!