DX推進にむけたステップ

前項では、DX=「データとデジタル技術を活用して、顧客への新たな価値を創造し続ける企業になること」と解説いたしました。
それでは次に、具体的に“新たな価値を創造し続ける企業”へ、どのように変容していくべきなのか?について解説していきます。
結論として、”顧客”を中心に考え、「自社は顧客にどんな価値が提供できているか?提供すべきか?」について再定義することが必要と考えます。

具体的には、

まずは、顧客は何を求めているのか?市場や顧客の真のニーズを把握すること。

次に、
  • そのニーズを満たすためには自社内外問わずフラットな目線で何が必要なのか?
  • 自社はなにを提供できていて、なにに役立っているのか?
最後に、
  • 自社としては何を提供できるのか?さらに役立つために何が必要か?
  • そのためにはどのように企業を変容させれば良いか?

といったように、顧客への提供価値を中心にブレイクダウンして考えていくこととなります。
その結果、デジタル技術やデータ利活用が必要となる要素を抽出し、取り組みを進めていく手順となります。
また、デジタル技術やデータ利活用の導入も段階があり、自社ではどういったスケジュールで実現していくかを検討する必要があります。

さらに、
  • 顧客への提供価値はなにか?を継続的にアップデートし続けること。
  • 常に顧客を深く理解し、顧客に自社ならではの価値を届けるために、デジタル技術やそこから得られるデータを利活用できる組織能力を身につけること。

取り組みを進める上で、継続して顧客と向き合い変容をとめないこと、それに対応できる組織体制・人材の育成が必要となってきます。

【 デジタル技術やデータ利活用の導入段階 】

  1. デジタイゼーション
    業務フローの一部を部分的・局所的に電子化していくこと
    例)紙ベースでの注文書の管理業務の電子化
  2. デジタライゼーション
    特定の業務プロセスを整理して自動化していくこと。
    例)注文書作成プロセスの自動化
  3. デジタルトランスフォーメーション
    組織横断かつ全体の業務・製造プロセスを顧客への提供価値を中心として、変革していくこと。                                    例)営業業務まで含めた製造工程全体のプロセスのデジタル化・変革